第十一回:第四回HIRO's杯、PT総括

今回は第四回HIRO's杯での、使用率という視点からPTを総括したいと思います。
今回は二部構成で、第一部では、個々のポケモン使用率から、第二部では、構成面から、それぞれPTを総括して参ります。
※参加者のパーティ一覧はこちら


第一部〜使用率から見るPT総括〜


使用率No.1(20名中7名)

・ハピナス

特殊受けとして最も安定するポケモン。
ハピナス一匹いれば対特殊はほぼ任せられるので、ポケモンの選出枠にも余裕ができます。

また、こちらにハピナスがいると、相手は格闘タイプか大爆発or一撃必殺持ちをPTに入れざるを得なくなるというPT読み合いの時点でのアドバンテージも得られます。

更に、技マシン対応率も高く相手に合わせて、毒毒/電磁波、火炎放射/10万ボルト/冷凍ビーム等と使い分けることができます。ただ、地球投げ・カウンター・アロマセラピーを覚えている場合は消すと戻せないので注意が必要です。

ただ、対特殊をハピナスに依存している場合は、相手の奇襲等で倒された場合に、特殊を受けきれなくなる危険性が高いので注意が必要です。


・ゴウカザル

66戦でもメジャーとして使われるポケモンですが、96に於いても同様に活躍します。
物理型か特殊型かを相手に読まれにくく、通常だと受けられやすいドククラゲ等のポケモンも、見せ合いを利用することで地震を仕込める等、隙のないポケモンと言えます。

今回使用率の高かったポケモンの多くを相手に有利という点も評価でき、参加者は構築段階から意識していたのかもしれません。

ただ、ルール上、苦手とするラティアスやクレセリアが存在する(これらは蜻蛉返り等で対処も可)、相手もゴウカザルを意識して道具(スカーフやヨプ等)を調整する、等の理由から、100%の活躍をさせられるかはトレーナーの腕次第といったところです。


使用率No.2(20名中6名)

ユキノオー

砂パ相手には欠かせないポケモン。
砂パ以外にもドラゴンやミロカロス等のメジャーどころに強く、絶対零度も使えるのがポイントです。

また、マンムーとの相性も良く、同時に組み込むことも可能です(しかし、ユキノオーとマンムーを両方入れた参加者は二名しかいません。が、その二名は優勝と準優勝をしているので一定の有効性があると言えると思います。)

注意点としては、見せ合いである以上、相手がこちらのユキノオーを意識して炎技を仕込む事が容易であるという点でしょうか。


マンムー

高い攻撃力とそこそこの素早さを有し、砂嵐と霰が効かないポケモンとして活躍します。
貴重な先制技である氷の礫を覚える他、一撃必殺である地割れ、リフレクター・光の壁・ステルスロック・吼える、と補助技にも富み、機能性は高いです。

ただ、ドータクンとクレセリアには基本的に歯が立たないため、相手にこれらのポケモンがいた場合は、安易にマンムーを出すと、無償光臨を許す事になるので、注意が必要です。


使用率No.3(20名中5名)


・ガブリアス

シロナさんの切り札的ポケモン(ぁ
砂隠れを利用すれば6タテも可能な破壊力と、高い素早さが人気を買ったようです。

相手にフォレトスやハッサムを確認できれば、大文字も仕込めるので、見せ合いでは的確な技の選択ができます。
ガブリアスを組み込んだ5名のうち、3名はバンギラスないしカバルドンを一緒に組み込み自ら砂隠れを利用しようとしています。

ただ、ルール上の関係で、ガブリアスより素早いラティ兄妹や、受けられてしまうクレセリアやスイクンも使われるので、漫然と使用するのは危ないと言えます。


グライオン
ガブリアス同様、砂隠れを利用できるポケモン。
高い防御力を誇り、ステルスロックや挑発でのサポートから、とんぼ返りやハサミギロチンと相手を翻弄させることができます。

また、実は素早さ種族値も高いので、安易に防御型と過信すると強襲に遭い危険です。
拘りスカーフ時はサンダースを抜くことも可能となります。

こちらのグライオンの存在により、相手にヘラクロスがいる場合は投入することを躊躇させる効果が期待でします。しかしこれは、こちらも相手にヘラクロスがいる時点でグライオンを投入せざるを得ない状態となるため、トレードオフの関係にあると言えます。


スターミー
素早い特殊アタッカー。
主要な特殊技を覚えるので、相手PTに合わせて最適な業構成を採ることができます。

道具についても拘りメガネorスカーフとの相性が良いのもポイントです。
また、高速スピンを覚え、ステルスロックや毒びしを処理できるのも魅力です。

弱みとしては、言わずもがなハピナスで完全に止まることです。


高使用率が予想されながら、低使用率に終わったポケモン

・ゲンガー:0名
前回大会では20名中7名も使用されており、今回も流行が予想されたポケモン。
使用者がいなかった原因は、前回の使用率の高さから対策されているのではないかという参加者の思惑からでしょうか・・・。

・ドータクン:2名
前回は20名中6名が使用したポケモン。
受けとサポート力に秀でている為、今大会も流行が予想されたものの、使用率は芳しくなかったです。
今回使用率の高かった、ユキノオー・マンムー・ガブリアスに相性が良いため、次回はまた使用率が高くなるのではないでしょうか・・・。


第二部〜傾向から見るPT総括〜


・素早さ種族値100より高いポケモン(100含まず)が3匹以上含まれているPT:6名

相手に合わせて技を選択できる為、やはり素早いポケモンは重宝します。
しかし、該当使用者6名(1名は辞退)中、5名はリーグ戦に留まっているので、単純な種族値の素早さよりも、拘りスカーフ等を利用しできるような、潜在的な素早さが重要なのかもしれません。


・一撃技を使える(=覚えられる)ポケモンが2匹以上含まれているPT:9名

なんと参加者のほぼ半数が該当しました。相手の受けポケ処理、最後の逆転の手段と考え、一撃技を選択にしできるポケモンを投入した参加者が多いことがうかがえます。
尚、頑丈持ちの可能性のあるポケモンを投入した参加者は6名に留まり、一撃技の脅威を裏付ける結果になっています。


・毒びし耐性のあるポケモン(タイプ・毒を利用できる特性)が5匹以上、または毒びしを回収できるポケモンのいるPT:8名

参加者の約半数が何らかの形で毒びし対策をしている事が分かります。
毒びし耐性のあるポケモンが多いという事は、それだけ相手に毒びしを撒かせるインセンティブを減少させることができるので一定の効果があると思われます。


・準伝説ポケモンを2匹以上組み込んでいるPT:4名

該当者は2割に留まりました。アグノム・ラティ兄妹が人気のようです。
準伝説は、そのものの強さもありますが、ゴウカザル等の通常では対処のし難いポケモンへの対策に投入する場合が多いと考えられます。


以上、二つの視点から第四回大会を振り返って見ました。
今回の傾向を踏まえた上で、次回大会への対策を立てつつ、独自のPTを築き上げてゆきましょう!